
はじめに:最初はよくわからなかった
関西万博には何度も足を運んでいます。毎回、まだ行っていないパビリオンを選んでいますが、「いのちのあかし」には、なんと2回訪れました。
正直に言うと、初回の印象はあまりよくありませんでした。
古い校舎を移築した建物は雰囲気があり素敵だったのですが、
シアター体験では「私は今、何を見せられているの?」という疑問が残りました。
河瀨監督の企画意図が理解できず、「なにこれ?」という気持ちのまま出口を出たのが正直な感想です。
公式HPでコンセプトを知り、再訪を決意
後日、なぜか気になって公式HPを見てみました。
そこには、こんな言葉が書かれていました。
「“いのち”ってなんだろう?」
答えを押しつけるのではなく、“問い”を感じ、
見た人自身が考え、対話のきっかけとなるように。
この言葉に触れ、「あのとき、私はちゃんと見ていなかったのかもしれない」と思い、
2回目の訪問を決めました。
さらに気になったのが、公式サイトにあった説明です。
「対話をする二人のうち一人は、来場者の中からその場で選ばれる」
本当なの?役者さんではないの?
半信半疑でしたが、今回はその謎を確かめるつもりで行きました
本当に来場者から選ばれていた!
今回は、スタッフさんの説明をしっかり聞き、最初から最後まで流れを確認しました。
来場者の中から5人の候補が選ばれ、
その中から1人が対話シアターの登壇者として選ばれる——本当に一般の来場者だったのです。
この仕組みに気づいたとき、「なんてすごい企画なんだろう!」と心から感動しました。

📷 ※画像は初回訪問時のもの。2回目はさらに多くの来館者がいました。
教室での説明のあと、その日の“対話者”が決まります。
2回目で見え方が一変
初回は「下手な演技だなぁ…」と思って見ていました(ごめんなさい)。
役者さんが対話していると勘違いしていました。
でも今回は、登壇者が本物の来場者だと知っていたので、見え方がまったく違いました。
対話は決められたテーマに沿って進みますが、
脱線したり、時間内で終わらなかったりすることもあります。
けれど、だからこそリアルで、自然で、心に残る時間になりました。
自分との“対話”が始まるシアター
2回目は、「これは“自分との対話の場”なんだ」と思ってシアターに座りました。
画面に映し出される問いに、一つひとつ自分で向き合いながら観る時間は、
普段は考えないような深い問いかけに満ちていて、まさに心を耕すような体験でした。
初対面とは思えない自然な会話
その日登壇した2人の会話は、まるで仲の良い友達同士が喫茶店でおしゃべりしているようでした。
初対面でも、心を開けばこんなにも自然な会話ができるんだ。
対話の力ってすごい——そう感じさせてくれるシーンでした。
このパビリオンは“体験”するもの
このパビリオンの魅力は、派手な演出でも、驚きの映像でも、珍しい展示でもありません。
「問い」を通じて、自分自身と静かに向き合う体験ができることです。
初回ではよくわからなかった方も、
少し時間を置いたり、もう一度訪れたりすることで、
全く違う印象を受けるかもしれません。
このパビリオンが問いかけているのは——
「あなたにとって、“対話”とはなんですか?」
おすすめ度:★★★★(大人にこそ見てほしい)
静かで派手さはありませんが、とても深く心に残ります。
「楽しい!」とは少し違いますが、一度ではなく、二度体験してこそ響く内容です。
もし初回で「よくわからなかった」と感じた方がいたら、ぜひもう一度訪れてみてください。
📎 公式HPはこちら
https://expo2025-inochinoakashi.com
📖 初回訪問の感想はこちらの記事で紹介しています:
👉第1回 万博体験「いのちのあかし」レポ
今回もご覧いただき、ありがとうございました。
今後もどうぞよろしくお願いいたします!
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