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【世界遺産を独り占め】トレドのパラドール宿泊体験記!絶景・夕日・夜景を満喫するスペイン国営ホテル

目次

人生で一度は泊まりたい!世界遺産を望む極上ホテル

偶然出会った人から「パラドールに泊まるべき!」と熱く勧められ、トレドの国営ホテルへ。
そして素晴らしい思い出ができました。

このブログでは、

中世の街並みが息づくトレドでの至福の宿泊体験

パラドール(古城・修道院ホテル)の魅力と国営としての目的

次に泊まりたい!おすすめパラドール3選

を、熱いパラドール愛とともにお届けします。

なぜパラドールに? 偶然で出会った「熱烈な勧め」

きっかけは、あるカフェでの偶然の出会いでした。

私たちの旅行話を聞かれていたお隣席にいらした見ず知らずの女性から突然に声をかけられた。
「スペインに行かれるなら、是非ともパラドールに宿泊するのがオススメです!」と。

スペインに行ってパラドールに泊まらないのは、もったいないですよ!」と、その女性からパラドール愛を15分ほど熱心に聞きました。

興味を持った私は『パラドール』について調べてみると、なるほど…。

古城や修道院などを活用し、スペイン各地に展開する国営ホテルという特別なコンセプトに、これは特別な体験ができそうだ!と惹かれたのです。

私たちは、スペイン旅行の7泊の計画のうち1泊をトレドで過ごすことに決めました。

そして、今回トレド・デ・パラドールに泊まってみて、その熱意の意味を心から理解しました。
私もあの女性と同じように、このパラドール愛を誰かに語り継ぎたくなり、このブログを書いています。

スペイン国営ホテル「パラドール」の誕生秘話:なぜ政府が運営するのか?

まずは、パラドールとは何なのかを説明いたします。

スペイン政府が運営する特別なホテルで、スペイン各地に100軒くらいあります。
なぜ政府がホテルを運営するの?と気になったので調べてみた。

スペイン政府が国策としてパラドールを運営する目的は以下のように大きく三つあるようです。

(1)歴史的建造物(古城・修道院など)の保存と活用

使われなくなった古城や修道院を残すために、補修してホテルとして活用しています。
歴史的な遺産を残しつつも、さらに観光客に特別な体験を提供できて
とてもいいアイデアだと思います。

歴史的建造物をホテルに活用した例:パラドール・デ・カルドナ (Parador de Cardona)

画像引用元:Manuel Torres Garcia氏のフリーサイト登録作品より

特徴詳細
建築タイプ中世の城塞(要塞)
外観の魅力険しい丘の上にそびえ立つ、圧倒的なスケールの石造りの城。遠くから見ても「古城ホテル」であることが明確に伝わります。内部にはロマネスク様式の教会などもあり、歴史の深さを感じさせます。
国策目的に合致する点荒廃した歴史的建造物(城)を修復・活用し、その威厳ある外観をそのまま保存しています。
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(2)地方観光の促進と地域活性化

どこの都市でも交通の便利な大都会に宿泊施設が集中するが、
スペインを訪れる観光客に地方へも足を運んでもらえるように、
魅力的なホテルを各地に分散して作っていった。

民間企業は採算が合わない地方への投資を控えるため地方にはホテルが少ない。
政府の計画で自然を観光資源として魅力ある宿泊施設を作り観光客を地方にも呼び込む。
その結果、地方の雇用を産む。

スペインの地方活性の方法は素晴らしいアイデアだと思います。

交通の不便な地に魅力あるホテルを作った例:パラドール・デ・グレドス (Parador de Gredos)

画像引用元:ホテル公式サイトより(AI加工あり)

特徴詳細
建築タイプ山間のロッジ風の建物(パラドール第1号)
外観の魅力マドリードとアビラの中間に位置するグレドス山脈の景勝地に建つ、素朴で重厚な石造りの建物。周囲に広がる大自然、特に山脈の荒々しい景観との対比が印象的です。「ここからパラドールの歴史が始まった」という物語性も魅力です。
国策目的に合致する点交通の便が良くなかった場所をあえて選び、地方の自然美を観光資源化した、パラドール構想の原点です。
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(3)絶景やモダン建築を活かした新たな観光資源の発掘

歴史遺産の建物だけでなく、雄大な自然現代の建築美絶好のロケーション(景観の良い海岸線や山間部など)を観光資源として活用し、旅行者に多様な体験を提供し、スペイン観光の魅力を高める。

景観の良い場所に観光客を導くためのホテル例:パラドール・デ・カディス (Parador de Cádiz)

画像引用元:ホテル公式サイトより(AI加工あり)

特徴詳細
建築タイプガラス張りのモダニズム建築(新築・建て替え)
外観の魅力以前の建物を建て替え、2012年にオープンした斬新で現代的なデザイン。海に面した大きな窓とテラス、波のような曲線を取り入れた開放的な外観が特徴的です。
国策目的に合致する点現代的な観光地の魅力発信: 古代フェニキア人が作ったとされるヨーロッパ最古の港町カディスに、あえて最新鋭のホテルを新設することで、古い歴史だけでなく現代のモダンな観光地としての魅力を発信しています。
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「パラドール・デ・トレド」の使命は?

画像引用元:ホテル公式サイトより(AI加工あり)

パラドール・デ・トレドは、歴史的建造物の保全ではなく、二つの国策目的を体現しています。

  1. 絶景の観光資源化と観光の質の向上として新築
    • トレドの街全体を一望できるという最高のロケーション(エンペラドールの丘)を選び、そこに質の高いホテルを建設することで、トレド観光の目玉としました。
    • ユニークな景観を伴う宿泊施設を提供することで、スペイン観光全体のブランド価値を高めることが目的です。
  2. 地方観光拠点としての機能
    • 世界遺産であるトレドの観光客を効率的に誘致し、地域経済に貢献する観光インフラとしての役割を果たしています。

ここからは具体的に『パラドール・デ・トレド』での体験をご紹介いたします。

絶景の特等席!トレド旧市街を一望する至福の瞬間

バルコニーからの景色が素晴らしい:この景色がホテルの最大の魅力!

【↑画像】旧市街地を眺めながらリラックス。

【↑画像】マジックアワーを眺めてうっとり。

【↑画像】感動の朝焼けは8時頃から(10月後半の場合)。真っ赤に染まる空を見れたのは至福の時間です。

ホテルのバルコニーからの景色。これを見るために泊まったと言える。
素晴らしすぎて、日中も 夕方も 夜も 朝も「わぁ〜キレイ」しか言葉が出てこなかった。

広々とした空間で寛ぐ:快適な客室設備を徹底レポート

【↑画像】バスタブにはジャグジー機能がついており、観光で疲れた体をほぐしてくれます。気持ち良すぎてつい長風呂に。(笑)

【↑画像】洗面ボールも2箇所あり、さすが高級ホテルの設えという感想です。

【↑画像】アメニティも充実。持参したシャンプーを使わずにホテルの備え付け品を使いました。洗い上がりはしっとりで私の髪には良かったですよ。売店でもシャンプーなどが販売されていたので宿泊客に人気があるのでしょうね。

【↑画像】上質のインテリア。ベッドの両サイドにコンセントがあり充電も楽に。

【↑画像】広々としたお部屋に充実の設備はさすがパラドール。

大満足のホテルグルメ!夜景と共に楽しむトレドの郷土料理

窓際席を希望なら早めに入場を

チェックインの際にディナーの予約を取ります。
ディナーの開始時間は時間は8:30〜です。
営業のオープンに合わせて合わせて8:30に予約をとり時間前にレストランに行きましたが、すでに入場待ちの列が。
夜景を見ながら食事をしたい方は、時間前から入り口付近で待機されていました。

【↑画像】日中にレストランを見に行った時の写真です。広々したレストランですがすぐに満席になります。

メニュー:郷土料理が美味しくいただける

高級レストランなので、ある程度の金額を想像していたのですが、思ったよりもリーズナブルでした。
レストランメニューに日本語がなく翻訳アプリを駆使。
帰国後にゆっくりメニューを調べてみたら、他にも食べたい料理がいっぱいありました。

【↑画像】2025年10月の価格です。

注文品と感想

【↑画像】左:奥のオレンジ色のボールは、サルモレホです。注文をしていませんが食事前の突き出しとして提供されたようです。メイン料理が運ばれた時に残ったサルモレホを下げられちゃいました。美味しかったので食べ切りたかった…
右:ブロッコリーのスープです。濃厚なブロッコリー味で、とても美味しかったです。

そのほかの料理は、写真を撮り忘れて食べちゃいました!
料理を見たら飛びつく性格が悲しい…

サルモレホとは

スペイン南部のコルドバ地方発祥。ガスパチョよりもパンを多く使い、とろりと濃厚に仕上げた冷製スープです。まろやかなコクがあり、「食べるスープ」のような満足感があります。

【↑画像】注文したレシート2名分です。どれも美味しくてお腹いっぱいになりました。
一人あたり5600円ほど、とても安いと感じました。

豊富な種類に感動!トレドの食材を楽しむ朝食ビュッフェ

【↑画像】自分専用のトングが置かれています。それを使ってブッフェ台から料理を取りますので、この清潔感は私には好印象です。

【↑画像】スィーツ系のパンはスペインの朝食の定番。甘いパンの種類の多さにびっくり。

【↑画像】バゲットやベーグルなど甘くないパンも充実しています。

【↑画像】小鉢に入ったフルーツは取りやすくて嬉しいです。メロンと葡萄をいただきましたが美味しくて好みの甘さでした。

【↑画像】さすがスペインですね、ハム・トマトの種類は豊富で、食べ方もいろいろです。

【↑画像】チーズ・ヨーグルトも豊富な種類が並んでいます。

【↑画像】左:スクランブルエッグ・オムレツ。右:コーヒー。どちらもオーダーして持ってきてもらいました。

まるで美術館!伝統的な調度品に囲まれた優雅な空間

【↑画像】ホテルの入り口です。トレドの旧市街のイメージに合わせた外観です。

【↑画像】内装は中世のイメージで落ち着いたインテリア。

【↑画像】左:室内のカフェ、奥のドアから出ると、右画像の屋外テラスにつながっています。右:宿泊以外の方が利用されているようで、夕方には満席状態です。

【↑画像】館内の調度品は見ているだけでも楽しいです。

【↑画像】レストラン前のソファ。ここで営業開始まで待ちました。

【↑画像】左:4段の階段にも昇降機が付いています。右:ガラスケースの中も清掃。お土産物ケース内のホコリも除去されて、随所に好印象ポイントが。

【↑画像】スーベニー商品も雑貨店のようにおしゃれに飾られていました。

【↑画像】お部屋からプールサイドに直接アクセスできるお部屋も。夏には賑やかになりそうですね。

夢が広がる!次に泊まりたい「おすすめパラドール」厳選3選

今回の旅行でパラドールで素敵な体験が出来たので、別のパラドールにも泊まってみたいと考えました。
私がいつか泊まってみたいと感じたパラドールを3つ紹介いたします。

絶壁に建つ「パラドール・デ・ロンダ」

画像引用元:ホテル公式サイトより(AI加工あり)

🏞️ 立地の魅力とエピソード

このパラドールは、アンダルシア地方の白い村ロンダを象徴する、深さ約100メートルを誇るエル・タホ渓谷の断崖絶壁に建っています。かつてはロンダ旧市庁舎として使われていた建物で、目の前には有名なヌエボ橋が架かっています。

特に魅力的なのは、客室やプール、レストランのテラスから、渓谷の底まで見渡せるダイナミックな景色です。この絶景は、スペインのパラドールの中でも特にフォトジェニックで、多くの観光客がこの眺めのために訪れます。

⭐ パラドールの中での位置付け

「絶景」を最大限に活かすロケーション特化型のパラドールとして、観光客に最も人気のある施設の一つです。歴史的建造物(旧市庁舎)を改修しつつ、その**「立地」の魅力を発信**するという、パラドールの持つ二つの国策的役割を高いレベルで両立しています。

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アルハンブラ宮殿敷地内の「パラドール・デ・グラナダ」

画像引用元:ホテル公式サイトより(AI加工あり)

🌳 立地の魅力とエピソード

このパラドールは、スペイン最大の観光地であり世界遺産であるアルハンブラ宮殿の敷地内に存在します。場所は、宮殿内のサン・フランシスコ修道院の跡地。1492年にグラナダを奪還したカトリック両王が一時的に埋葬されたという歴史的な場所でもあります。

最大の魅力は、閉館後のアルハンブラ宮殿を敷地内で散策できるという特権です。他の観光客が去った後、静寂に包まれたイスラム宮殿の庭園を歩く体験は、ここに泊まった者だけが享受できる、まさに歴史を独り占めするような贅沢です。

⭐ パラドールの中での位置付け

**「歴史的建造物の保存と活用」**という国策の目的を最も純粋に体現している、パラドール・グループの象徴です。世界遺産という圧倒的な価値を持つ施設に宿泊できる希少性から、予約が最も難しいパラドールの一つとして知られています。

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巡礼路の終着点「パラドール・デ・サンティアゴ・デ・コンポステーラ」

画像引用元:ホテル公式サイトより(AI加工あり)

⛪ 立地の魅力とエピソード

「巡礼路の終着点」であるサンティアゴ・デ・コンポステーラ大聖堂に面した、オブラドイロ広場の正面という最高の場所に建っています。この建物は、15世紀にカトリック両王によって設立された旧王立病院(ホスピス)であり、大聖堂にたどり着いた病気の巡礼者のための施設でした。

現在でも、巡礼を達成した人には無料で食事を提供する伝統を続けており、ホテルの豪華な雰囲気の中に、巡礼の歴史と慈愛の精神が息づいています。ヨーロッパ最古のホテルの一つとも言われる、歴史と風格に満ちた場所です。

⭐ パラドールの中での位置付け

「文化遺産の保全」と「観光を通じた歴史の継承」という二重の役割を持つ、最も格式高いパラドールの一つです。その建物は、豪華な部屋や壮麗な回廊、礼拝堂を持ち、スペイン北部の歴史的・宗教的な中心地としての役割を今に伝えています。

パラドール・デ・サンティアゴ・デ・コンポステーラの宿泊プランをAgodaで確認する

最高の旅のクライマックス!トレドでのパラドール体験を終え

「スペインに行くならパラドールに泊まるべき!」
偶然に声をかけられた、あの言葉の意味を、今、強く実感しています。

今回、世界遺産トレドの街並みを一望する「パラドール・デ・トレド」に宿泊したことで得られたのは、単なる豪華な滞在ではありませんでした。

  • 夕日、夜景、朝日の全てをバルコニーから独り占めする至福の時間。
  • 中世の格式を今に伝える優雅な内装と行き届いたサービス
  • 絶景を眺めながら味わう、心に残るトレドの郷土料理

これらは、私にとって「トレドでの最高の旅のクライマックス」となりました。

パラドールは、古城や修道院などの歴史的建造物を活用し、地方の魅力を伝えるというスペインの熱い想いが詰まった特別なホテルです。

私自身、この宿泊体験を通じて、最初に出会った女性と同じように、「パラドール愛」を語りたくなりました。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。
今後もスペインの旅情報を書いていきます。どうぞよろしくお願いいたします!

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この記事を書いた人

こんにちはKIKOです。60歳まで猛烈に仕事人間だった私が、60歳にふらっと行った一人旅が面白く、自由旅行に目覚めました。
個人手配の海外旅行は知識不足でトラブルだらけ、鉄道の予約に苦しみ、買い物をすれば時にはボッタクリにあい、街ではスリの経験も、旅に行けば毎回、何かしらのピンチの連続です。あとで思い返すとトラブルこそ笑える楽しい思い出です。私の失敗も含め旅の情報をブログで発信していきます。
旅行を趣味にして十数年になり、少しは旅慣れてきました。自由旅行の楽しさ、お得な航空券の探し方、自分にあったホテルの見つけ方、現地でのツアー選びなど、旅の魅力をお伝えできたら嬉しいです。旅行を通して元気でワクワクするシニアライフを目指します。

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