木曽駒ヶ岳のロープウェイ山頂駅に直結した宿があることを、ご存知ですか?
その名は「ホテル千畳敷」。標高2,600mという日本有数の高さに位置するこのホテルに、2026年5月下旬、泊まってきました。
多くの方が日帰りで訪れる千畳敷カール。でも、1泊してみて確信しました。ここは、泊まってこそ本当の魅力がわかる場所です。夕陽、星空、朝日——日帰りでは絶対に見られない景色が、宿泊者だけを待っています。
ホテル千畳敷とは?
ホテル千畳敷は、中央アルプス・木曽駒ヶ岳のロープウェイ山頂駅(千畳敷駅)に直結した山岳ホテルです。標高は2,600m。日本でも最も高い場所にある宿のひとつです。
ロープウェイを降りると、そこはすでにホテルの中。到着駅とホテルは同じ建物になっていて、数歩でフロントに到着できます。
そのドアを一歩外に出ると——そこはもう別世界。5月下旬でも雪が残り、凛とした高山の空気が漂っています。



アクセス|バスとロープウェイを乗り継いで
ホテル千畳敷へは、ロープウェイ単体では行けません。バスとロープウェイを乗り継いで向かいます。
移動の流れ
JR駒ヶ根駅(または菅の台バスセンター)→ バス約45分 → しらび平駅 → ロープウェイ約7分30秒 → 千畳敷駅(山頂)

お車の方は
菅の台バスセンターに駐車(普通車800円/日・約300台・24時間利用可)し、バスに乗り換えます。
チケット料金について
料金は季節によってA・B・C運賃に分かれます。5月末はC運賃で、1年の中で最もリーズナブルな時期です。
おとな料金(C運賃・2026年5月末時点)
| 種別 | 料金 |
|---|---|
| 路線バス+ロープウェイ 往復 | 4,200円 |
| 路線バス+ロープウェイ 片道 | 2,200円 |
| ロープウェイのみ 往復 | 2,540円 |
| 路線バスのみ 片道 | 830円 |
チケット購入の注意点

菅の台バスセンターの窓口は、人がいない場合があります。その際はこのように対応してください。
窓口に人がいない場合:
– バス料金:運転手さんに現金で直接お支払い(片道830円・現金のみ・Suica不可)
– ロープウェイ料金:山頂で購入(往復2,540円・クレジットカード可)
– 帰りのバス:運転手さんに現金で直接お支払い
窓口に人がいる場合:
– セット往復券4,200円をまとめて購入可(クレジットカード可)
現金を必ず用意してから出発しましょう。

ロープウェイの運休リスクについて
強風や悪天候のときは、ロープウェイが運休になることがあります。山頂に滞在中に運休になると、追加宿泊が必要になる場合も。
もしロープウェイが動かず山頂へ上がれない場合は、キャンセルが可能です。
出発前に必ず公式サイトで運行状況をご確認ください。
夕暮れ時の千畳敷カール
日帰りの観光客が帰っていく夕方、宿泊者だけがその特別な時間を迎えます。
夕方はラウンジから、南アルプスの山々を静かに眺めることができました。窓の外に広がる雄大な稜線。室内の暖かさに包まれながら、刻々と変わる空の色を楽しみました。

標高2,600mの夜——三日月と星空
夕食を終えてデッキに出ると、空には細い三日月が輝いていました。
赤く染まるというより、ほんのりと赤みがかった夜の空。その静寂の中に、三日月がそっと浮かんでいます。


宿泊者の方が天の川を撮影していました。標高2,600mの夜空は、街では絶対に見られない満天の星。カメラを持参すれば、一生の記念になる一枚が撮れるかもしれません。
夜明けの朝日と朝の景色
翌朝、少し早起きして外に出ました。

空が少しずつ明るくなり、雪の山々が白く輝き始める。


そして——視線を遠くに向けると、くっきりと富士山のシルエットが見えました。思わず声が出てしまうほどの美しさです。

泊まらなければ、絶対に見られなかった景色です。
食事|山の上とは思えない、信州の恵み
夕食

全面ガラス張りの食堂から、山々を見渡しながらいただく夕食。雪をまとった山々が窓越しに広がり、食事中に三日月が顔を出しました。
前菜
信州そば・柚子 / 野菜のキッシュ / 信州サーモンのカルパッチョ風 / 信州ハムのカナッペ / 信州産野菜グリル・モッツァレラチーズ / 季節の野菜グリル
メイン
牛肉と信州味噌の陶板焼き(エリンギ・ポテト・キャロット・スナップエンドウ添え)
デザート
信州りんごの自家製コンポート・桜もち
バイキング
信州産こしひかり / 信州味噌汁 / サラダ / スープ / 漬物
信州の素材をふんだんに使ったお料理はどれも美味しく、気がついたら完食していました。

朝食
朝食は洋食。ウィンナー・ベーコン・オムレツ・サラダがシンプルにそろい、どれも美味しくいただきました。大きな窓から山を眺めながらの朝ごはんは、何とも贅沢なひとときです。


部屋・スタッフ・宿泊料金
部屋
特別室に宿泊しました。部屋は和室で、縁側にテーブルと椅子、中央に大きなローテーブル、畳の隅にはお布団。派手さはありませんが、シーツ・布団はとても清潔で、気持ちよく過ごすことができました。
特別室は千畳敷側の景色、一般室は南アルプス側の景色が楽しめます。どちらも魅力的なので、好みで選んでみてください。
スタッフ
スタッフの方々はとても親切で、特に夜はスタッフさんの人数が少なくなる中でも、気配りのある対応でした。
宿泊料金(2食付き)
| 部屋タイプ | 2名利用(お部屋合計) | 1名利用 |
|---|---|---|
| 特別室 | 38,500円 | 20,350円 |
| 一般室 | 31,900円 | 17,050円 |
一人旅を受け入れてくださるのは、ひとり旅派にとってとてもありがたいことです。 料金には夕食・朝食が含まれています。あの景色と食事を考えると、十分に納得できる価格だと感じました。
ホテル千畳敷を予約する(Agoda)
大浴場
大浴場もあります。雪解け水を沸かして提供してくださっているとのこと。
標高2,600mの山の上でお風呂に入れるというのは、それだけで贅沢なことですが、その水を運んで沸かしてくださるスタッフの方々の労力を思うと、ただただ感謝の気持ちでいっぱいになりました。
館内設備
山の上とは思えないほど設備が充実しています。



高山病について
ホテルから高山病の注意書きが配られます。
標高2,600mは、平地と比べて酸素濃度がかなり低い場所。症状としては、頭がぼーっとする・めまい・吐き気などが挙げられます。

対処法①:酸素ボンベの持参
携帯用酸素ボンベを3〜5回吸うだけで楽になります。高い山に行くときは必ず持参しましょう。

対処法②:深呼吸
鼻から深く吸い込み、口をすぼめてゆっくりと吐き切る。この呼吸法を10回繰り返すだけで改善することがあります。
パルスオキシメーター(血中酸素濃度計)を持参すると、自分の状態を数値で確認できるのでおすすめです。
私が実際に使っている高山病対策グッズ
まとめ|日帰りでは、もったいない
実はこの場所を訪れるのは今回が2度目です。4年前の夏にロープウェイで上がり、千畳敷カールの景色に感動したのがきっかけで、今回の宿泊を決めました。
夏の千畳敷カールは高山植物が咲き誇り、お花畑の中を散策できます。スニーカーでも歩けるコースがあり、山歩きが初めての方にもおすすめです。
今回5月下旬を選んだ理由は、雪の上を歩くのは危険なため登山はせず、ホテルから雪山の景色をゆっくり楽しむ目的でした。出発前の下界は25度の夏日でしたが、千畳敷に着いた時の気温は11度。この温度差も高山ならではの体験です。
夏に訪れれば最高の避暑地にもなります。季節を変えてぜひ何度でも訪れてほしい場所です。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました! 今後も旅の情報ともに失敗談も書いていきます。どうぞよろしくお願いいたします!
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